挙式前 結納
日本の結納3タイプ
- (1)男性が女性宅に行く。
- (2)仲人が使者として両家を往復する。
- (3)ホテル・式場・料亭などで両家が集まる。
結納会場で最も多い形態が(1)の「新婦側の家」。最近ではホテルなどのケースも増えている。また、現代では4組中1組が両家揃っての結納を行わない。
疑問:1「結納には仲人が必要か?」
結論から言えば、必ずしも必要ではない。結納から仲人を入れることで、それなりの出費もでてしまうのが現実。もし仲人を入れることになれば、費用面では仲人夫妻の交通費と祝い膳(2万程度)を両家で負担することになる。
疑問:2「仲人を呼ばなくても本当に大丈夫なのか?」
披露宴の際にはご媒酌人、俗にいう頼まれ仲人をご用意いたしましますので心配はいらない…しかし以下のことも考慮して欲しい。
現代でも仲人には大事な役目がある。
結婚には両家での決めごとが多く式場選び、日取り、料理、引出物など、お互い意見の対立が多い。仲人は両家の間に入り、これらの衝突がおきぬよう潤滑油の役目を果たす。交通事故のとき、間に入って交渉する保険屋と似てる?かもしれない・・・。昔ながらに考えられ伝えられてきている事は、今でも実は大切なことがたくさんある。
結納は挙式の3ヶ月〜半年前に行われ、以下のような手順で取り交わされる。
- 新郎側が新婦側に結納品・結納金を納める
- 新婦側が新郎側に結納返し・婚約記念品を納める
通常、結納品は9品目と言われているが、地域によりそのシキタリは違う。共通しているのは9品目、7品目、5品目など奇数であることも…。二人の仲が割り切れぬようにという願いが込められている。
結納の平均支出
新郎から新婦への結納金 | 103.2万円 |
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新婦から新郎への結納金(結納返し) | 32.4万円 |
新郎から新婦への婚約記念品(指輪など) | 59.7万円 |
新婦から新郎への婚約記念品(時計など) | 19.3万円 |
雑費 | 13.2万円 |
新婦宅(結納)の座席例
左が仲人を頼む場合、右が仲人を頼まない場合
信州のしきたり&ポイントアドバイス
結納の形式が関東式か関西式かでいえば、信州の場合、関東式が一般的です。しかし、信州では関西、東信地方では関東との結びつきが強かったようです。形式を決める際には、仲人、両家、会場と相談して行うとよいでしょう。
また、信州ならではの慣習として、結納に先がけて行う儀式「酒入れ」、さらに結納や酒入れに先立って行う「風呂敷入れ」という風習が残っているところもあります。結納の儀式が行われるようになったのは室町時代からで、中国の作法に見習って武士が始めました。結婚話がまとまると男性の家から女性の家へ贈り物を持ってあいさつに行く「納采(のうさい)」。お嫁さんにいただく代償としてそれそうとうの金品を男性側から女性側へ渡す儀式を「納徴(のうちょう)」と言いました。この納采が品名から「酒入れ」「風呂敷入れ」と呼ばれ、納徴が結納となりました。納采などの聞き慣れない言葉は、雅子妃殿下が皇室とのご婚儀の際に使われていましたね。現在では酒入れ、風呂敷入れとも形式だけが残っているのが実情で、結納の際に行うケースが多いようです。
結納にかかる費用は、合理的に男性側と女性側で折半するケースが多くなりました。
ブライダルの本などの影響で、結納についても全国共通になってきたと言えるようです。